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『あなたが心置きなく死ぬための簡単なお仕事。』(才羽楽)【感想】

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人生100年時代といえども、きっと死ぬ前にはやり残したことが種々思い浮かぶのだろうなと思う今日この頃。そのやり残したこと請け負ってくれる人がいたら心強くありませんか?

というわけで今回紹介する本は『あなたが心置きなく死ぬための簡単なお仕事。』です。

あらすじ

日賀テルと木崎すず。2人は、人が死ぬ前にやり残したことのお手伝いをする「やり残し請け負い屋」だ。依頼の内容はまちまちで、昔の恋人の家に咲いている花を教えて欲しい、病気が重くなる前に妻と別れたい、記憶を取り戻したい、などなど。

そんな中、テル宛に差出人不明の依頼が届く。仕事の傍ら手紙の依頼内容をこなしていくテルとすず。それがある人のやり残したことであるとも知らずに…。

悔いなく死ぬために

「やり残し請け負い屋」なんて職業は見るからに怪しいし、テルもすずも20代の若い人なので、自分だったら頼みに行くか? という思いもありますが、余命わずかであることが分かっていれば、頼んでしまいそうです。

ま、人生に悔いなし型の人には必要ない職業かもしれませんが、世の中そういう人ばかりではないですからね。

人生の終わりを想像したとき、やり残したことを手伝ってくれる「やり残し請け負い屋」がいれば、死ぬ準備はできたも同然、安心して余生を過ごせそうです。

 

するっと読める本ですので、題名に気をひかれた方は読んでみてください。