ここのところめっきり外食が減った今日この頃、皆さん何を食べていますか。
というわけで、今回紹介するのは『あなたとオムライス』です。食堂のおばちゃんシリーズの8作目です。
あらすじ
一子、二三、万里の3人が切り盛りするはじめ食堂。季節の品を使ったおいしい家庭料理が五臓六腑に染み渡る。
さて、常連の1人である康平は、40歳過ぎの独身。呑気な康平とは打って変わってあせる両親は代理婚活の会に入会し、康平の嫁探しに奔走している。一方で康平を憎からず思う常連もいて…。はじめ食堂を舞台に、作り手と食べ手が織りなす物語。
おいしそうなご飯
本書の舞台が食堂ですから、毎話日替わりランチメニュー出てきます。そんでもってお客さんたちがメニューをみて何を注文するか悩んだり、美味しそうに食べていたりするのをみると、あぁ、本当に美味しいのだろうなと思ってしまいます。
食べることが好きな人が集まって美味しいもの食べているのって、読んでいるだけでも豊かな気持ちになれますね。
ちなみに巻末にレシピが載っているので、ちょっと自分で作ってみることもできるお得な本となっています。
お節介なおばちゃん?
さて、本書では常連の1人に康平という40過ぎの独身男性が登場します。彼の両親は康平がこのまま結婚できないかと気を揉んでおり、代理婚活の会なるものに入会しています。一方で、同じく常連である料理研究家の瑠美は康平のことを憎からず思っている…。
そんな折、はじめ食堂のメンバーと康平、瑠美で温泉旅行に行くことになります。瑠美の気持ちに気づいている二三は、温泉で瑠美の色艶のよい裸を見て、康平がこの場にいたらきっと…なんてことを思っているわけですが、それはお節介すぎやしないかとおかしな気持ちになりました。本作は食堂のおばちゃんシリーズ8作目ということですから、今後の展開が気になるところです。
本作はシリーズものですが、単品でも問題なく読めます。秋も深まって一人ご飯がさみしい夜に本書を読んで、誰かと食べるご飯のおいしさを思い出してみるのも一興です。