ミステリー

『花村遠野の恋と故意』(織守きょうや)【感想】

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帯に書かれたるは「初恋×吸血」ミステリーの文字。一体どんな本なのでしょうか。

ということで今回紹介する本は『花村遠野の恋と故意』です。

あらすじ

花村遠野は大学生。9年前に一目見た初恋の女性を今も想い続けているオカルト研究部員だ。今日も今日とて彼女のことを想っていたら、猟奇殺人が起きたと噂される事件現場で初恋のあの人に遭遇した! 彼女はどうやら事件の捜査をしているようだ。

あの手この手で彼女に近づく花村。果たして殺人事件と花村遠野の恋の行方は?

記憶力やばし

花村は恐ろしい記憶を持っていて、9年越しに初恋の人にあった時も「遠野は(中略)顔も、声も、骨格まですべて記憶していたから、再会したときすぐに、それが彼女だとわかった。(246頁)」というほどです。

骨格まで記憶するとはどういうことなの? 何者なんだ?

執着心やばし

恋をしたことがない人でなければ、誰しも初恋の人はいると思うのですが、一目見ただけの人を9年間も一途に思い続けることが出来る人はそうそういないと思います。私だったらせいぜい1年半くらいなものです。きっと最初の出会いがあまりに衝撃的で、トラウマのように記憶に刻まれたのでしょう。

再会まで9年間。決して短くない時間ですが、これから先はもっと長い。せっかく再会できたのだから、末永く仲良くしていてください。

 

ちなみに、吸血種シリーズ第2弾として、2020年10月7日に『辻宮遡の心裏と真理』が発売されるそうです。本作が気になった方はこちらもあわせてどうぞ。