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『私の暮らしかた』(大貫妙子)【感想】

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「大貫妙子トリビュート・アルバム」を聴いてすっかりファンになりました。好きな曲は「くすりをたくさん」、「Happy-go-Lucky」、「What to do ‘cause love you」です。

というわけで今回紹介する本は『私の暮らしかた』です。

主な内容

タイトルのとおり、大貫妙子さんの日々の暮らしを綴ったエッセイです。書かれた時期は2005年から2013年(「私の暮らしかた その後」は2016年)。その間に東日本大震災、そして両親の死など、様々な出来事が書かれています。

自然と生きる

本書を読んで、作者は自然と生きる、自然に生きることを大切にしている人なのだなと思いました。電力に頼りすぎない生活や田植えのエッセイを読んでいると、かのアフロ記者、稲垣えみ子さんに通じるところがある気がしました。

書いてある内容から察するに、稲垣えみ子さんがより柔らかめで、大貫妙子はよりまっすぐな感じがします。

両親の死

他人事じゃないなと思ったのが母親の死について書かれた「お母さん、さようなら」です。脳幹出血により意識不明となった母に対して、「私はなぜあんなにいつも母をっていたのだろう。なぜもっと思いやってあげなかったのだろう。優しくしたいと思いながら、口をついて出る言葉は、「そんなことで、どうするの!」ばかりだった(203頁)」と思うシーン。

私自身、年老いて色々なことがゆっくりになっていく両親に対していらいらすることもあったので、このままだと後悔してしまうのだなと思いました。いらいらする気持ちはなくせないとしても、同じくらい「ありがとう」の気持ちがあるのだから、それも伝えていかんと。

ちと気になる本

本書の中で紹介されていて気になったのが『ぼくはお金を使わずに生きることにした』(マーク・ボイル著)という本です。著者のボイル氏がイギリスで1年間、お金を使わない生活をしたことを綴った話のようです。

ネットで調べたら、表紙には森に佇むマッチョが1人。いつか読んでみたいと思います。