ミステリー

『第四の扉』(ポール・アルテ)【感想】

Photo by Blaz Photo on Unsplash

久しぶりにミステリーが読みたくなりました。

というわけで今回紹介する本は『第四の扉』です。

あらすじ

舞台は20世紀半ばのイギリス。ジェイムズ・スティーヴンズ、ヘンリー・ホワイト、ジョン・ダーンリーの3人は近所に住む友人同士だ。ダーンリーの屋敷では、ジョンの母が自殺して以来夜中に何者かの足音が聞こえたり、謎の光が目撃されたりしていた。そんな中、ダーンリーの屋敷に引っ越してきた霊能者のラティマー夫妻が交霊を試みると…。

何者かに襲われるヘンリーの父、ヘンリーの失踪、交霊中に現れた謎の死体、そして突然消えた夫妻…。奇術のように次々と起こる事件と、読者仰天の真相!

フーディーニ

本書では実在の奇術師であるフーディーニの名前が頻繁に出てきます。というか、フーディーニの生まれ変わりと信じ込む者が現れます。

以前に紹介した『人形はなぜ殺される』でもフーディーニの名前が出ていたので、ミステリーには結構縁のある名前なのだなと思いました。手錠をかけられた状態で独房から抜け出して見せるなど、「脱出王」の異名をもつ超有名人なんですね。少し気になりました。

読後のガッテン感

本書を読んでいて、途中までどんどん事件が起きるし、解決の兆しも見えないし、どうなっていくのだろうかと思いましたが、なんともきれいに終わります。

私は第3部に入って「え、なんでこんな設定にしたの?」と思ったのですが、最後には「そういうことか!」と合点がいってすっきりしました。

裏表紙には「名探偵の語る最後の一行が読者にとどめを刺す!」とあります。一味変わったミステリーに刺激を受けてみたい方はぜひ。おすすめです。