今回紹介する小説は『細い線』(早川書房)です。
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殺人を犯した夫ピーター
ピーター・メイスン45歳。彼は親友ウォルターの妻セリーナと不倫をし、あげくセリーナを殺してしまった。
殺害後すぐは、警察に捕まるのではないかと恐怖していたが、ピーターに捜査の手が及ぶことはなかった。しかし外的な恐怖が薄れる一方で、だんだん罪悪感に耐えられなくなっていく。
自分の犯した罪を心に留めておくことができず、ピーターは妻マーガレットに、そしてウォルターにセリーナを殺したことを打ち明けるが、それでもピーターの望む安寧を得ることはできなかった。
ついに自首することを決心したピーターに対し、マーガレットはある決断を下す…。
妻マーガレットの苦悩
殺人犯である一方で、著名なジャーナリストであり、マーガレットの夫であり、3児の父親であるピーター。殺人を犯した本人であるピーターの苦悩もさることながら、夫から人を殺したと打ち明けられた妻マーガレットの苦しみについても考えさせられる作品です。もし自分がマーガレットの立場に置かれたら、同じような決断はできないとは思いますが…どうでしょうか?ぜひ読んでみてほしいと思います。
日本では何度かテレビドラマ化されているようですので、あわせて観てみると面白いかもしれません。
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