Audible会員になると、無料でいくつかのコンテンツを視聴することができます。その中のひとつ『短編文学チャンネル』で聴ける無限大ガールが面白かったので紹介します。朗読者は松永玲子さんです。
無限大ガールあらすじ
主人公は、女子高校生。いろんな部の助っ人をしている引く手あまたの派遣部員だ。どんな部活動であっても無難にそつなくこなせる彼女が派遣部員なる活動を行っているのは、高校はじめの失恋が原因だった。失恋の痛手を忘れるべく、派遣活動に精を出していたのだ。
ひょんなことから演劇部の助っ人をすることになった主人公は、そこで助っ人として出演するミュージカルの演出家が失恋相手であることを知ったのであった。失恋の痛手から立ち直れていない主人公は、ほいほい安請け合いしたことを後悔し、出演を断ろうと思ったが、いざ練習が始まってみると思いがけない才能に気づき始め…という話。
聴きながら「ぐふふ」と笑ってしまうでしょう
無限大ガールは全体的に喜劇風です。ミュージカルの題目は『ラッツ』というねずみ達の物語なのですが、主人公が演劇にのめり込んでいく中で、演出家とやりとりするシーンが特に面白い。これはぜひ聴いてみて欲しいのですが、劇中の踊りをコサックダンスからベリーダンスに変更する話とか、ミュージカルの主人公をネズミにするかモルモットにするかの葛藤など、朗読する人よく笑わないで読めるなと思いました。
Audibleの『短編文学チャンネル』には5本の短編が収録されており、森絵都さんの作品は『無限大ガール』のほかに『最後は臼が笑う』がありますが、こちらもおすすめです。どちらも1時間程度で聴けます。森絵都さんの作品は面白いですね。他の作品も読んでみたいと思いました。