カリブ海…温暖な気候、美しい景色は訪れる人々の気持ちをおおらかにするものではないでしょうか。しかし、どこだって人間の悪意は消えることはありません。もちろん正義を信じる心も。
今回紹介するのは、『カリブ海の秘密』です。ミス・マープルが登場します。
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あらすじ
冬に肺炎を患ったマープルは、甥のレイモンドに転地療養をすすめられ、西インド諸島に来ていた。快適で暖かく、いささか退屈な日々を過ごしていたある日、事件は起きた。同じホテルの滞在客であるパルグレイヴ少佐が死んだのだ。高齢であり、高血圧が死因とされた。
しかし、回顧談をよくしていた彼は、マープルにある殺人犯の話をした翌日に亡くなった。彼はこの島で何を見たのか…。彼の死に疑問を持ったマープルが動き始める。
お爺さんとお婆さんの最強タッグ
本作の舞台は西インド諸島、マープルにとっては完全アウェー試合となるわけです。今回マープルの強い味方となるのは、ラフィールという大富豪のお爺さんです。「半身不随で皺くちゃの猛禽類のような顔(39P)」した偏屈な爺さんと、療養に来た婆さんのタッグは、字面では弱そうですが、頭のほうは大層しっかりしており、犯人の最終目的を阻止することに成功します。
『復讐の女神』もあわせてどうぞ
ここで会ったラフィール氏ですが、『復讐の女神』という作品にまた登場します。こちらは、ラフィール氏の死後、マープルのもとに一通の手紙が届いて…というお話。
『カリブ海の秘密』を読んだら、次はこちらも読んでみてください。
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